2022年2月22日、2がゾロ目で並ぶ縁起が良さそうな本日早朝、宮城県岩沼市のホテル原田さんで開催された仙南倫理法人会モーニングセミナーで講話をさせていただきました。次にこれだけゾロ目がそろうのは200年後の2222年2月22日だそう。さすがにこの世にはいないでしょうか…
全国の経営者の方々が集う倫理法人会さんホームページから以下『』内を引用させていただきます。
『倫理法人会は、「企業に倫理を、職場に心を、家庭に愛を」をスローガンに、全国6万8千社の会員企業が純粋倫理に根ざした「経営倫理」を学び、実践し、その輪を拡げる活動に取り組んでいます。』
今回は「安心や納得を感じられるがんの窓口総合診療所」と題して、45分ほどのお話をさせていただきました。
倫理法人会、昨年も仙台中央さん(の院長ブログ)と千賀の浦さんでお話する機会をいただきました。昨年の講話では、参加者が早朝で眠くならないようにとの勝手な私の判断で(スライド無しでの講演をしてみたかったというのもあり)、どちらもスライドや配布資料なしで講話に臨みました。しかし、特に年末の千賀の浦さんでは冒頭から話が脱線してしまい、時間配分などいろいろな私の問題で、聴講された方々にご迷惑をおかけしてしまいました。今回はその反省を踏まえ、基本に戻ってスライドを使っての発表に。まずまず納得の講話ができたかなと自分では思っています。
もともと早口になりがちな癖のある私。そして、放射線治療など専門的な分野の説明は、言葉だけではなかなかうまく伝えるのが難しい(私の能力の問題もありますが…)。今回のように話(聴覚)だけでなくスライド(視覚)も使ってアピールしたほうが、たぶん聴講される方々にわかりやすいでしょうね。私自身もスライドという「ナビ」があると、ペース配分を含めてお伝えしやすかったです。
今回の講話ですが、①南東北地方は世界有数の放射線治療地域、②がんコーディネートくりにっく紹介、③がんに向き合う生き方、の構成でした。①は以前のブログでも書いた内容に準じて、②はこのホームページにある内容で。③も以前のブログでご紹介したケリーターナーさん著「がんが自然に治る生きかた」や山形大さん論文報告「笑うと長生き」を中心とした内容ではありましたが、死とか魂、宗教といった内容にも少しだけ個人的な意見をお話させていただきました。
魂、宗教といったスピリチュアル系の話題は、医療者間でも意見交換をするのがいささか難しい領域です。ところが、倫理法人会にご参加されている経営者の方々は実は常にそういった話に身近に接しておられたということを、このモーニングセミナーに参加して初めて知りました。ということで、講話の話題提供はしやすかったです。もしかすると私が偉そうに話さなくても、すでにご参加のみなさまは結構ご存じな内容だったかもしれませんが。
各地区の倫理法人会モーニングセミナーで、参加者が毎回その一部を輪読されている「万人幸福の栞」という冊子があります。生活法則のエッセンスを凝縮してわかりやすい標語にまとめられた倫理の17か条というものなどが書かれています。
以下に再び同じサイトから『』内を引用させていただきます。
『倫理運動の創始者・丸山敏雄(故人)が、長年の研究と数多の実践・体験を通して抽出した17カ条は、人生の難問を明快に解決する集大成。標語の中には古来から言われていたこともあれば、一見、常識からはなれたようなこともあります。しかし、どれもが実生活に欠かせないことであり、無条件にそのまま実行することで必ず新しいよい結果が現れます。』
そして、この万人幸福の栞という冊子の最後は「死は生なり 〜人は死なない〜」というテーマの文章で締めくくられています。宗教に限らず魂や死後の世界や輪廻転生という目に見えない領域の話で、人それぞれ信じる信じないの世界がかなり記されています。ちなみに、がん終末期医療の現場におけるお迎え現象や、救急医療の現場における臨死体験など、理屈では説明ができない体験談はたくさんありますが、これもやはり人それぞれ信じる信じないの世界ですよね。
宗教信者の集会とは違う、全国の経営者の自己革新のための集いである倫理法人会さんで、この冊子を毎週輪読されているのを体験し、正直とても驚きました。でも、この栞に記されている内容は、がん療養においても非常に大切な事柄が数多く記されているように私は思いました。倫理法人会に参加されている経営者の方々は、がんに罹患しても向き合う生き方が受けいれやすいかもしれません。
万人幸福の栞、(がん診療に携わる)医療者も一度は目を通されたほうが良い書籍かなと思う私です。
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